「仕事が終わると疲れて勉強できない」
「平日はまとまった勉強時間が取れない」
「休日にまとめて勉強しようとして、結局何もしない」
「資格を取りたいけれど、学生のように毎日何時間も勉強できない」
社会人の資格勉強では、このような悩みがよくあります。
しかし、社会人の勉強で重要なのは、
毎日何時間確保できるか
だけではありません。
むしろ、
少ない時間を、どの勉強へ使うか
のほうが重要です。
例えば、平日に60分しか勉強できなくても、
- 20分テキストを読む
- 20分ノートをきれいにまとめる
- 20分勉強法を調べる
だけで終わる場合と、
- 過去問を解く
- 間違いを分類する
- 必要な論点だけテキストへ戻る
- 翌日に×だけ再確認する
場合では、同じ60分でも学習内容が異なります。
社会人の勉強では、
時間を増やす前に、勉強時間の中身を圧縮する
ことが重要です。
社会人の勉強時間
まとまった時間を探すのではなく、生活の中に短い勉強時間を埋め込み、休日に演習をまとめる。
さらに短くすると、
スキマで回す → 家で解く → 休日に測る
です。
社会人が勉強できない最大の理由は「時間不足」だけではない
仕事をしていると、当然学生より自由時間は少なくなります。
しかし、本当の問題は単純な時間不足だけとは限りません。
例えば、
帰宅してから何をするか決まっていない
机へ座ってから、
「今日は何をやろう」
と考えている。
勉強開始のハードルが高い
「最低2時間やらなければ意味がない」
と思っている。
教材が多すぎる
テキスト・問題集・講義・アプリを行き来している。
一周目から完璧に理解しようとする
一つの論点に時間をかけすぎる。
平日と休日で同じ勉強をしている
通勤中でもできる暗記を休日に行い、休日にしかできない問題演習が後回しになる。
社会人では、
時間の確保+教材の選択+勉強方法
をセットで考える必要があります。
社会人は「毎日3時間」を前提にしなくてよい
資格試験の勉強法を見ると、
「平日3時間、休日8時間」
のような学習計画を目にすることがあります。
もちろん、それを継続できる人なら強いです。
しかし、
- フルタイム勤務
- 通勤
- 残業
- 家事
- 育児
などがある社会人には、現実的ではない場合があります。
そこで、
理想の勉強時間
ではなく、
最低限確保できる時間
から考えます。
例えば、
最低ライン
平日15分。
通常ライン
平日60分。
余裕がある日
90〜120分。
このように複数ラインを作ります。
「0か100か」をやめる
社会人の資格勉強で危険なのが、
今日は2時間取れない
↓
だから今日は勉強しない
という判断です。
20分しかないなら、20分でできる学習をします。
5分しかないなら、5分だけ確認します。
5分でできる勉強
- 英単語
- 法律の条文
- 一問一答
- 仕訳
- 用語確認
- 前日の×問題
15分でできる勉強
- 過去問5問
- 計算問題1題
- テキスト数ページ
- 間違い問題の再確認
- 英文1題
30分あるなら
- 過去問演習
- 問題集
- 計算問題
- 長文
- 論点復習
へ進みます。
時間に勉強を合わせる。勉強に必要な時間ができるまで待たない。
社会人は「机へ座らない勉強」を増やす
社会人の場合、
勉強=机へ座る
と考えると時間が足りません。
使える時間を探します。
例えば、
- 電車
- バス
- 昼休み
- 待ち時間
- 歩行中
- 入浴前後
- 家事中
などです。
もちろん、すべての勉強がスキマ時間に向いているわけではありません。
そこで学習を二つへ分けます。
スマートフォン・口頭でできる勉強
- 英単語
- 一問一答
- 理論暗記
- 法律知識
- 用語
- 音声学習
- 過去問の選択肢確認
机で行う勉強
- 計算問題
- 数学
- 記述
- 英作文
- 長文
- 本試験形式演習
- 過去問セット
- 答案作成
つまり、
暗記・確認はスキマ時間へ追い出し、机の時間を問題演習へ使う
ということです。
通勤時間は「暗記専用時間」にする
例えば電車通勤が片道30分なら、往復60分あります。
週5日なら、
60分 × 5日
=5時間
です。
これをすべて机へ座って確保しようとすると大変です。
しかし、通勤時間ならすでに生活の中に存在しています。
そこで、
行き
前日の×を確認。
帰り
今日の新しい範囲を高速回転。
と役割を固定します。
毎日、
「今日は何をしよう」
と考えなくて済みます。
昼休みは15分だけ勉強する
昼休みをすべて勉強に使う必要はありません。
食事や休憩も必要です。
例えば、
60分休憩
↓
45分休む
+
15分だけ問題確認
でも構いません。
15分×平日5日なら、
75分/週
になります。
年間ではかなりの時間になります。
重要なのは、
一回の長さ
ではなく、
継続して学習へ触れること
です。
朝型・夜型のどちらがよいのか
どちらかが絶対に優れているわけではありません。
生活に合うほうを使います。
朝が向いている人
- 残業時間が不規則
- 帰宅すると疲れる
- 夜は飲酒・家事などがある
- 朝の時間を固定できる
例えば、
起床
↓
30分問題演習
↓
出勤
です。
夜が向いている人
- 朝起きるのが苦手
- 出勤時間が早い
- 帰宅時間が比較的安定している
なら、
帰宅
↓
食事
↓
30〜60分勉強
↓
自由時間
でも構いません。
大切なのは、
勉強する時間帯より、開始するきっかけを固定すること
です。
社会人の平日15分勉強モデル
忙しい日の最低ラインです。
5分
前日の×を確認。
5分
新しい知識へ触れる。
5分
一問だけ問題を解く。
これだけでも、
復習+新規+演習
を入れられます。
平日30分モデル
10分
暗記・前日の復習。
15分
問題演習。
5分
間違い確認。
平日60分モデル
社会人にはかなり使いやすい形です。
10分
前日の△・×。
30分
過去問・問題集。
15分
解説・テキスト確認。
5分
翌日の開始地点を決める。
解く30分 → 調べる15分 → 弱点を残す15分。
平日90分モデル
15分
高速回転。
40分
メイン問題演習。
20分
解説・テキスト。
10分
×の解き直し。
5分
翌日の設定。
休日は「まとまった演習」へ使う
休日に、平日と同じ一問一答だけを行うのはもったいない場合があります。
休日には、
- 本試験形式
- 過去問
- 総合問題
- 計算問題
- 長文
- 記述
など、まとまった時間が必要な勉強を入れます。
例えば3時間なら、
60分:過去問
30分:採点
60分:弱点復習
30分:△・×解き直し
とします。
休日の役割は、
一週間の勉強が本当に使えるか測ること
です。
社会人は休日に「8時間勉強しよう」と考えなくてよい
休日になると、
「今日はたくさん勉強できる」
と考えて、
朝から8時間勉強する
という計画を作ることがあります。
しかし、起床が遅れただけで、
もう計画どおりにできない
となり、何もしなくなることがあります。
そこで休日も、最低ラインを設定します。
例えば、
最低:過去問30分
標準:2時間
余裕があれば:4時間
という形です。
2時間しかできなかったとしても、失敗ではありません。
社会人ほど「まず一周」が重要
社会人は勉強時間が限られているため、一周目から完璧を求めると試験範囲が終わりません。
例えば500ページの教材で、
1ページずつ完全に理解してから次へ進んでいたら、後半へ到達するまでに時間がかかります。
そこで、
一周目:全体像
↓
二周目:△と×
↓
三周目:苦手論点
↓
過去問
↓
また弱点へ戻る
と進めます。
一周目の目的
覚えることではなく、試験範囲の地図を作ること。
社会人では特に重要な考え方です。
社会人ほど高速回転が向いている
時間が限られているからこそ、すでにできる問題を何度も解かないことが重要です。
例えば100問解いて、
- ○ 60問
- △ 25問
- × 15問
だった場合、二周目は△・×の40問へ絞ります。
さらに、
40問
↓
20問
↓
8問
と減らしていきます。
これなら、一日の短い時間でも弱点へ何度も触れられます。
社会人の高速回転
勉強時間を増やせないなら、勉強対象を減らして回数を増やす。
過去問は「最後にやるもの」ではない
資格試験では、
テキストを全部覚える
↓
問題集を全部解く
↓
最後に過去問
と考えがちです。
しかし社会人には、遠回りになる場合があります。
過去問を見ることで、
- 何が問われるか
- どの程度まで覚えるか
- どの論点が重要か
- どの形式で聞かれるか
が分かります。
そのため、
過去問
↓
分からない
↓
テキストへ戻る
↓
もう一度過去問
という勉強も有効です。
全部覚えてから問題を解くのではなく、問題を見て覚える範囲を決める。
社会人の資格勉強でテキストを読みすぎない
資格勉強では、テキストを最初から最後まで丁寧に読むことがあります。
もちろん理解には必要です。
しかし、
読むこと
に時間を使いすぎると、
思い出す・使うこと
が不足します。
基本は、
問題を解く
↓
分からない
↓
テキスト確認
↓
閉じる
↓
もう一度解く
です。
テキストは、
すべて読む本
ではなく、
分からない部分へ戻る辞書
として使うこともできます。
ノートを作りすぎない
社会人は学習時間が限られます。
そのため、美しいまとめノートへ何時間も使うより、
- 間違えた理由
- 判断手順
- 何度も忘れる知識
- 似た論点との違い
だけ残します。
例えば、
×:自動詞なので目的語を直接置けない
→ 前置詞が必要
のように、一行でよい場合があります。
教材に書いてあることを写さず、自分が間違えることだけ残す。
社会人は勉強計画を細かく作りすぎない
資格勉強を始めると、
- 7月1日:第1章
- 7月2日:第2章
- 7月3日:第3章
という詳細な計画を作ることがあります。
しかし社会人では、
- 残業
- 急な仕事
- 体調
- 家庭の予定
によって簡単に崩れます。
そのため、
日付ベース
だけではなく、
順番ベース
でも管理します。
例えば、
過去問①
↓
×論点復習
↓
過去問②
↓
×論点復習
です。
今日できなかったら、翌日に続きを行います。
「予定から遅れた」と考えるより、
次はどこから再開するか
を明確にします。
勉強できなかった日を失敗扱いしない
仕事が忙しく、まったく勉強できない日もあります。
そのたびに、
また続かなかった
と思うと、資格勉強そのものをやめやすくなります。
重要なのは、
連続記録
より、
再開能力
です。
再開
昨日できなかった
↓
原因分析を長くしない
↓
今日5分だけ再開
↓
前回の続きから始める
勉強習慣とは、
一日も休まないこと
ではなく、
休んでも戻れること
です。
社会人は「開始地点」を毎日決めておく
帰宅後に、
「何を勉強しよう」
と考えると、勉強開始まで時間がかかります。
前日の終了時に、
明日は問題集P42問3から
と決めます。
すると次の日は、
教材を開く
↓
問3を解く
だけです。
開始
勉強終了時に、次回の最初の一問を決めてから終わる。
これは社会人の学習では非常に強力です。
疲れている日は勉強内容を変える
毎日同じ集中力があるわけではありません。
元気な日
- 計算問題
- 過去問
- 記述
- 新しい論点
少し疲れている日
- ×問題の解き直し
- 基本問題
- テキスト確認
非常に疲れている日
- 一問一答
- 単語
- 音声
- 5分だけ復習
と使い分けます。
「今日は難しい問題ができないから何もしない」ではなく、
その日の脳の状態に合わせて勉強を下げる
という考え方です。
スマートフォンを資格勉強へ使う
社会人にとってスマートフォンは非常に強い学習道具です。
例えば、
- 過去問アプリ
- 単語帳
- 一問一答
- 音声
- 間違い問題の写真
- 自作メモ
を持ち歩けます。
「スマホ=勉強の敵」と考える必要はありません。
ただしSNSや動画へ移ると勉強が止まりやすいため、
学習用アプリを開く
↓
10分だけ使う
↓
終了
と目的を固定します。
資格別に見る勉強時間の使い方
宅建
スキマ時間では、
- 民法
- 宅建業法
- 法令上の制限
- 税その他
の過去問選択肢を高速確認できます。
机では、
- 過去問セット
- 民法の事例問題
- 数値・期間整理
へ使います。
日商簿記
スキマ時間では、
- 仕訳
- 勘定科目
- 処理手順
- 理論確認
を行えます。
机では、
- 総合問題
- 工業簿記計算
- 財務諸表作成
- 時間を測った演習
を行います。
IT資格
スキマ時間では、
- 用語
- 午前問題
- 一問一答
を高速回転します。
机では、
- 計算問題
- アルゴリズム
- 午後問題
- 長文問題
へ進みます。
英語資格
スキマ時間では、
- 英単語
- リスニング
- 文法一問一答
を行います。
机では、
- 長文
- 英作文
- 過去問
- 面接練習
へ使います。
社会人の一週間モデル
月曜日
30分。
前週の×問題を確認。
火曜日
60分。
新しい範囲+問題演習。
水曜日
15分。
疲れているなら高速回転だけ。
木曜日
60分。
過去問+弱点確認。
金曜日
15〜30分。
一週間の△・×。
土曜日
2〜4時間。
本試験形式・総合問題。
日曜日
1〜3時間。
土曜日の失点分析+次週準備。
毎日同じ時間である必要はありません。
社会人におすすめの「週単位」で考える方法
仕事の忙しさは日によって違います。
そこで、
毎日2時間
ではなく、
今週10時間
のように考える方法もあります。
例えば、
| 曜日 | 勉強時間 |
|---|---|
| 月 | 30分 |
| 火 | 60分 |
| 水 | 15分 |
| 木 | 60分 |
| 金 | 15分 |
| 土 | 240分 |
| 日 | 180分 |
合計すると、
10時間です。
平日に長時間勉強できなくても、週全体ではまとまった時間になります。
社会人がやってはいけない勉強法
一周目から完璧を目指す
試験範囲を回れなくなります。
教材を増やし続ける
完成する教材がなくなります。
講義を見るだけ
理解した感覚だけが増えます。
ノートを作りすぎる
問題演習時間が減ります。
分からない一問で長時間止まる
全体進度が遅れます。
休日だけ勉強する
一週間の接触回数が少なくなります。
勉強できなかった日に自己嫌悪する
再開が遅れます。
毎日同じ学習量を求める
仕事の変動へ対応できません。
社会人の勉強時間チェックリスト
次を確認してみてください。
- 最低15分の勉強メニューがある
- 通勤時間を使っている
- 昼休みに短い復習ができる
- 暗記と問題演習を分けている
- 机でしかできない勉強を優先している
- 一周目から完璧を目指していない
- ○・△・×へ分類している
- △と×を高速回転している
- 過去問を早い段階から見ている
- テキストを読むだけになっていない
- ノートを作りすぎていない
- 教材を増やしすぎていない
- 勉強終了時に次の開始地点を決めている
- 疲れた日用の学習メニューがある
- 休日に本試験形式を入れている
- 勉強できなかった翌日に再開している
- 日単位だけでなく週単位でも考えている
すべてを一度に変える必要はありません。
まず一つだけ変えます。
社会人の勉強時間
時間ができたら勉強するのではなく、生活の中に短い勉強を固定し、まとまった時間は問題演習へ集中させる。
全体をまとめると、
スキマ時間で暗記
↓
平日に問題演習
↓
○・△・×へ分類
↓
△と×を高速回転
↓
休日に過去問
↓
失点から弱点へ戻る
↓
また一週間回す
です。
社会人は、学生と同じ勉強スケジュールを作る必要はありません。
むしろ、
仕事があることを前提に、勉強が生活へ入り込む仕組みを作る
ことが重要です。
学習塾フィンランドでは社会人の資格学習にも対応
学習塾フィンランドでは、中学生・高校生だけでなく、資格学習についても相談できます。
代表自身も、
- 宅地建物取引士
- 日商簿記2級
- 基本情報技術者試験
などの資格を取得しています。
資格試験では、
講義を大量に受ける
ことより、
過去問を分析し、必要な知識へ戻り、弱点を高速回転する
勉強法を重視します。
例えば、
過去問
↓
間違いを分類
↓
テキストへ戻る
↓
一行で判断手順を整理
↓
同論点を高速回転
↓
もう一度過去問
という流れです。
仕事と資格勉強を両立したい方についても、
- 使える勉強時間
- 通勤時間
- 現在の学力
- 試験までの残り期間
- 使用教材
- 過去問の得点
から、学習方法を整理します。

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